映画パンフレット バンザイ!

キル・ビル vol.1(Kill Bill vol.1),2003

キル・ビルvol.1表紙

パンフレットデータ

発行 2003年10月25日   発行承認 株式会社ギャガ・コミュニケーションズ
編集・発行 松竹株式会社事業部   デザイン 石黒景太、阿部周平
テキスト協力 石津文子、ギンティ小林   プロップ提供 若林ゆり
編集 高山理樹   印刷 日商印刷株式会社
判型 A4   定価 800円
総頁数 52頁  

映画監督には、「全くの職業として、演出のプロとして多彩な映画をそつなくこなすタイプ」と、「きわめて個人的な動機に突き動かされ、もしくは題材を個人的な動機に引き寄せて演出するタイプ」とがいるように思います。日本での後者の代表は大林宣彦監督でしょう。そして、本作の監督クエンティン=タランティーノも後者、それもかなり病的な。

ふたを開けてみたら2部作になっていた本作は、タランティーノ監督の個人史のおもちゃ箱です。好きなものを全部詰め込んでみました! って感じ。暴力や日本の描写についての「ヘン」さは、あちこちで語られている通り、あえてここでは述べません。私は笑えました。日本の任侠映画やアニメに対する監督の偏執的なまでの愛は、「マトリックスシリーズ」などに比べ、無邪気な分だけ安心して爆笑できました。その辺の感覚は「少林サッカー」をみたときと似ているかも知れません。

誰でも楽しめる映画ではないでしょう。ついていける方は、よほど寛大な方、監督同様な偏執狂の方、無感性の方、……などなど、とにかくごく少数だと思います。「パルプ・フィクション」を監督したり、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」みたいな脚本を書く人に、まともな娯楽映画を期待するほうが無茶ってもんです。

そんな、ある意味「破綻した世界」を理解するのにパンフはかなり有効です。もう、いまや本作の音楽としてパロディーされまくりの「ジャ〜、ジャ〜、ジャン!」って音楽も、元は「新・仁義なき戦い」のテーマ音楽だということを、パンフの記述で初めて知りました。不勉強でした。それから日本では伝説のゴシップ番組「ウィーク・エンダー」のテーマとして有名な曲が劇中使用されていますが、これも原典は「鬼警部アイアンサイド」というテレビドラマのテーマ曲で、なんとクインシー=ジョーンズ作曲だそうな。世の中、知らないことだらけです。

(2004年1月)

映画の詳細はこちらで検索を!→http://www.allcinema.net/


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