映画パンフレット バンザイ!

エルミ タージュ幻想(Russian Ark),2002

エルミタージュ幻想表紙

パンフレットデータ

発行日 2003年2月22日   印刷 (株)桐原コム 
発行 (株)パンドラ
翻訳協力 松澤一直
西 周成
田丸理砂
判型 A4(横型)   定価 1000円

    総頁数 36頁
もう何年も前のこと。「最初から最後まで1人の人間の主観(目で見た世界)でできている映画って、おもしろ いかも」と思いついたことがあります。しかし、少し考えて「あ、だめだぁ〜」と、すぐあきらめました。なぜなら、それを実現するためには、全編ワンカット で撮影しなくてはならないことに気づいたのです。──そう、私たちが目で見ている世界に「カット割」はありません。まぶたを閉じる以外、死ぬまで「ワン カット」の映画をみているのです。

本作は、ところがなんと、そんな「無理」を実現してしまいました。90分、ワンカットの映画なのです。ロシアはサンクト・ペテルブルグにあるエルミター ジュ美術館を舞台に、さまざまな時代が入り乱れ、やがてクライマックスの舞踏会、そこから去る大群衆のシーンへとなだれ込みます。

英語原題にあるARKとは、「箱船、約櫃(モーゼの十戒を刻んだ2枚の石板が納められている)」の意味があるそうな。エルミタージュ美術館自体が「ロシア の箱船」ということか。だからノアの箱船のように、「ロシア」のあらゆることどもが時空を越えて詰め込まれていたのかもしれません。本作はひょっとする と、ロシア・ロマノフ王朝が臨終の際に一生を走馬灯のように振り返る夢、はたまた、一炊の夢だったのかもしれません。だからこそ、「ワンカット」である必 要があったので す。
(2003年11月)

映画の詳細はこちらで検索を!→http://www.allcinema.net/


ホームに戻る

50音順トップに戻る

鑑賞順トップに戻る